2012年5月19日土曜日

#016 大分レポート

大分は杵築市に山香(やまが)という土地がある。

そこには、かてりぃな古楽器研究所、通称「かてりぃなの森」と呼ばれる場所があって、
松本家という音楽一家が生活している。



http://www.pref.oita.jp/10400/viento/vol13/001_tokushu/tokushu001.html


長男と長女はbaobabというバンドを組んでおり、ファンも多い。

  HPはこちら http://baobab-8.com/

とても素敵な歌と音を聴かせてくれて、私も大好き。
特に、アイリッシュ音楽の曲があって、とても気に入っている。

途中からだけど、映像はこちら




でね。

私の行きつけカフェ代田橋CHUBBYはbaobabと縁があって、
オーナーもスタッフもbaobabとは親交が深く、常連もbaobabには馴染み深い。

かてりぃなの森の話は前からよく聞いていたし、
かてりぃなの森主催で年に1回開催される音楽イベント
「SING BIRD」には前から行きたいと思っていた。

今回、念願叶って行くことに!!
そしたらなんと、baobab兄の未來くんの結婚式がイベント前日にあるということで
披露宴のお手伝いに行くことになった。

この結婚式が、なんと、いわゆる手作り結婚式で、
全部仲間内で用意して仲間内で仕切るというもの。

この結婚式が、本当に素晴らしかった。
「手作り結婚式」っていうと、ちゃちぃの想像するでしょ。
いやいやいや。




未來くんとヒロミさんの似顔絵つきウェルカムボード。そっくり。
















披露宴の食事はぜんぶ、CHUBBYのシェフゆりちゃんの力作!すごい!
これは前菜7種盛り

器ももちろん、竹を切ってくるところからの手作り。













他にもあったけど、メインディッシュは杉の板をお皿にして
ポテトとその上のムースがたまらなくおいしかった(つまみ食い済)

杉の板も、手作りですよ。

このへの料理とか演出とかはヒロシくんがすごい前からずっと準備してた。









実は、結婚式は、廃校になった中学校の体育館にて。
中には背の高い木を入れて空間をうまく埋めていて、
ホテルやレストランなんかじゃ(いい意味で)絶対に出せない雰囲気を作ってた。


ランドスケープデザインをやってるタベさんがそういうのを仕込んでくれたみたい。
八木も、総責任者的に、演出全般みてて、、、すごいよね。






席の真ん中にはステージを作ってあって。
音楽一家だけに、お父さんのコウハクさんとお母さんのテルさんが
演奏をプレゼント。素敵ね。












結婚式が夕方に終わってからは、撤収作業。
翌日のイベントに使うものもあるので松本家にもっていったり。

でね、かてりぃなの、松本家のおうちは古民家なわけだけど
行ったことのある友人ヒロシくんとかは
「えんまゆ絶対好きだと思うよ!」って太鼓判を押してくれてた。

実際に行ったよ。見たよ。お邪魔したよ。。。。



入口から漏れてくる灯りがあったかげ。
この時点で、初松本家!と思って興奮のあまり鼻血出る気分。















ジャーーン!松本家のリビング。
入口入ってすぐ右側のスペースは
こんな風になっています。

段々になっててそこに座れるようになってて。
奥に見えるトルソーは、お母さんのテルさんが
服を作るから。

ここでみんな、夜な夜な音楽を奏でたり飲んだり飲んだり談笑したり飲んだり、するわけです。


こういうおうちに住みたい・・・




入口は土間になっていて、こういうものが飾られてる。
バイオリンやヴィオラやマンドリンやウクレレや、、、
笛のような楽器も、たくさん。












そんなこんなで夜10時くらいにヘトヘトになって宿泊場所のバンガローに到着して1日目は終了。

2日目は、待望のイベント、SING BIRDへ!!



今年で9年目だったかで、300人以上の人が集まって
森の中で音楽を聴いておいしいもの食べてのんびり過ごすわけで。


会場の様子は、まずは外から。

はい、これが山香のマンホールです。
牛さんのお口に鳥さんの糞が。













山香はこんなのどかな景色のど真ん中にある。
緑と、家と、道と。

この道をずーーーっと手前に行くと、、、、













この道につながっているのです。
左に見えるのが、かてりぃなの森。
森に囲まれてるでしょ。














かてりぃなでは、楽器作ったり修理したり、音楽教室もやっているみたいで、
小さな子供もバイオリンを習ってるそうです。

ほとんど自分サイズの小さなバイオリンを背負ってる幼児がすっごくかわいい。
















SING BIRD、スタート!!
















こんな風に緑に包まれたところ。
メインステージももちろん手作り。
横に見える工房も、手作り。
見えないけど、更にその横にあるトイレも手作り。

ここでは、たいていの物は自分たちで作る。

お客が座るこの場所の周りにはぐるりと飲食ブースが。
そこで売られているものも、もちろん手作りですよ。





ゲストにきていた、ううじんさん。
具合が悪かったそうで、辛そうだったけど、また声が渋い感じになってて、それも良かった!

アンケンさん(であってる?)のクラリネットも、素敵な調べ。











飲みながらライブを聴いているわけだけど、
知り合いの方が出しているブースのお手伝いで
食器洗いをしに松本家の台所へ。

そう、キッチンじゃなくて、台所。
鉄瓶とか、大きなザルとか、モノは多いし雑然としてて、生活感はあるけど、ちゃんとまとまってて・・・・それがとてもイイ!!!

私が目指してるのも、そこ。
モノが何にもなくてシンプルでっていうのも憧れはあるけれど、私はこういう、地に足つけて生活してる感じがあるほうが、私らしい。




シンクじゃなくて流し台の横はこういう感じ。
3口のガステーブルあるけど、うちのはこれ2口のやつ。同じの使っててなんかうれしい。
実はコレ業務用。。。シンプルなデザインでいいんだよ!
火力も強くて実用的だし!

そして、窯があるのがいいよね。。。
おいしいピザ焼けますね。。








さて、トリをつとめますのはbaobab。
未來くんとマイカちゃんの音楽と歌で、最高に盛り上がった。
大の大人が(コウハクさんとか)、平均年齢35歳くらいの人たちが、肩組んで輪になって飛び跳ねて、、、、

楽しむって、こういうこと。








残念ながら飛行機が間に合わなくなるので、アンコールの前に会場を出なければならず、、、
ゲストで来ていたPoPoyansと空港までご一緒して、、、
出発15分前に滑り込みセーフですよ。

こちらがPoPoyans。
なんていうか、小柄で妖精っぽい彼女たちといると、自分が野獣になった気分(笑)

 



と、まぁこんな感じで。
この2日間はほんとに濃くて、大分という地元のコミュニティを存分に楽しんだ気がする。

東京にしか住んだことがなくて、地方に行くとしたら旅行でだけ。
観光で行くことが多いけれど、たまに友人を訪ねて行くこともある。
自分で調べていく旅と、友人を訪ねていく旅には、決定的な違いがあると思ってる。
それは、そこのコミュニティに溶け込みやすいかどうかということ。

自分でフラリと行った場所でも手厚いホスピタリティを受けることもある。
今回だって、空港ついて最初に行ったコンビニで、ものすっごい親切にしてもらって、
東京から一緒にきたメンバー一同、大分のおもてなしってすごい!と感動したものだ。

でも、そこに、地元の友人がいると、ぐぐっと親近感が湧くというか、壁が一枚とっぱらわれる。
ガイドブックに載ってないアツい場所を教えてもらい、
地元の人ならではの楽しみ方に混ぜてもらい、
本当の意味でその地を訪れたことになる気がする。

今回の大分旅行も、それに近いものがある。
まず、かてりぃなの森自体が、ガイドブックに載っていない場所だから。

baobabというアーティストの周りにいるのは、私が知りあった人だけでも、
他のアーティストだったり、グラフィックデザイナーだったり、
カメラマンだったり、ランドスケープデザイナーだったり、大工さんだったり、、、
ものづくりに携わっている人が多い。

で、東京でのbaobabの知り合い(=私の知り合いでもあるわけだけども)も
ものづくりに携わっている人が多い。

こういう環境に身を置いていると、刺激になるのよね。
東京って、信じられないくらい多くの情報が集まって人も集まって、
その分、なんでもかんでも一番っていうような錯覚に陥ってしまいそうになるけれど、
地方のものづくりの現状もレベル高いと思うし(こういう言葉で言っちゃうのも偉そうでなんだけど)
なんていうか、のびのびしてる感じがすごくイイと思った!!

で、もう一ついいと思ったのは、前にヤギ君も言ってたけど、地に足がついてる感じ。
「デザイン」とか「ものづくり」とか、下手したら、とかくフワッとしたイメージで「かっこいい~」「オシャレ~」とか言われちゃうものでしょ?(あえて揶揄した言い方しますが)
松本家のライフスタイルなんかも、私がそうであるように、憧れる人も多いと思うんだけど、
でも彼らはカッコよさを求めてそれをやっていない(だろうと思うんだけど)のがいい。
大地に根を張って生きてるというか、ちゃんと生活してる感じがする。

こういうのは、さらっと旅行しただけじゃわからないこと。
内側にはいらないと見えないことはたくさんある。

そういうことも含めて、今回の旅はとても楽しかった。
ありがとう。


Thanks to all I met in YAMAGA !!






おまけ。