1という数字が並ぶのを見るのは好きだ。
自分の誕生日がそうだから、1という数字には親近感が湧く。
乗ったタクシーの運転が、ひどく乱暴だった。
友達が作った、お気に入りのピアスを片方なくした。
深夜3時に行こうとしたマッサージ屋さんが、なぜか予約でいっぱいだった。
忙しくてきちんとご飯を食べられていないはずなのに、なかなか痩せない。
よく使う数本のボールペンのインクが、一気に切れた。
シャンプーをするたびに、大量に毛が抜ける。
小さな不幸で眉間にシワがよる。
とてもかわいらしい、ブーケをもらった。
苦手かもと思い混んでた人と話して、とても魅力的な一面を知った。
お気に入りの人から、嬉しいメールが届いた。
頭をポンポンとされて、自分が女であることを再認識した。
久々に、蒼い空と夜景に挟まれた赤い夕焼けを目の当たりにした。
素敵な皿を買って、何の料理を盛り付けようか考えるのが楽しい。
小さな幸せで口角が上がる。
日々のくらしをただ何気なく過ごしていると、
味気ない暮らし方しかできないけど、
ほんのちょっとだけ、感覚を研ぎ澄ませてみたら
そこに新しい世界が生まれるのだ。