2013年1月8日火曜日
#026 ゆく川の水は絶えずして、しかも元の水にあらず
方丈記だったか、徒然草だったか。
ただ生きているだけで、時はみな平等に過ぎていく。
時の河は常に流れて、決して途切れることはない。
一見、何も動いていないように見える水面もほんのちょっとずつ動いていて、
決して元の形に、元の状態に戻ることはない。
水も時も流れる方向は一方通行で、その流れを変えることはできないのだ。
前に住んでいた代田橋エリアからなかなか離れることができないことの理由の一つが
行きつけのお店のCHUBBY。
近所のお店で常連になるというのは初めてだったし、
他の常連客やお店のオーナー・スタッフ、その関係者とも親交が深まるにつれて
思い入れも強くなってる。
2012年をもって、お店初期の頃からいたスタッフのコが二人とも卒業した。
一人は、いっつもニコニコしてて、天然っぷりがかわいい、元気印のコ。
もう一人は、いっつもおいしい料理を作ってくれて、わがままメニューも用意してくれる、笑顔がキュートなコ。
この二人とちょっと会話をしたくてお店に行くこともあったし、
行けば大抵この二人はいるから、いるのが当たり前のように感じていた。
でも、これからはこの二人はいないんだよね。
そういう意味ではさびしいけれど、でもね、正直、これからの楽しみのほうが大きいのです。
そりゃ、ちょっとおしゃべりをするというわけにはなかなかいかないというのはあるかもしれないけれども、
今までは休みがあわな過ぎて、お店の外で遊びに行ったり家に呼んだりすることができなかった。
でもこれからは、それができるようになるんだよね。
彼女たちも、今までと違うことができるようになる新しい生活への楽しみもあるだろうし
それは何よりも喜ばしいことじゃないか。
だから、寂しさよりも楽しみのほうが大きいんだ。
彼女たちが辞めることによって、スタッフさんも入れ替わるし、
お店の雰囲気は変わるだろう。
それを残念と捉える人もいるかもしれない。
でもね、変わらないものはないと思う。
河の水と一緒で、一見変わらないように見えるものでも、
ちょっとずつちょっとずつ変化は起こっているもの。
正月休みの間、お店のリニューアルのための準備を少し手伝った。
測ったり塗ったりするレベルだけれど、お手伝いできたこと自体が嬉しかった。
少しずつ出来上がっていく過程に関わって、次への楽しみが増えた。
つまりそういうことで、私はさびしいなんて言わないし、
ありがとう、お疲れ様って、にっこり笑っていたいなと思うのです。
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